電話予約

むし歯・歯髄保存

― CAVITIES / CONSERVATIVE DENTISTRY ―

重度のむし歯でも神経を守る
歯を生かして保存する
「MTAセメント治療」

むし歯は、歯磨き不足で取り残された食べかすに含まれる「糖」がむし歯菌のエサとなり、酸を生成することで歯を溶かしていくことが原因で発症します。
日本人の40代までの人の「歯を失う原因ナンバーワン」は、むし歯です。
むし歯になりはじめたばかりは自覚症状があまりなく、痛みやしみるなどの症状がでたときには、歯の奥深くまで進行している可能性が高いです。
通常、むし歯が神経まで進んでいると、保険診療で歯の神経をとる治療(根管治療)を行います。しかし、歯に神経がなくなると、もろくて弱い歯になってしまいます。
そこで当院では、可能な限り神経を残して歯を保存できるMTAセメント治療を行っています。

歯を保存できるMTAセメント
治療

むし歯部分に痛みを感じておらず、止血可能な場合において「MTAセメント治療」ができます。
また、通常の治療でも、深いむし歯であっても神経を残せる可能性がある場合も適応しています。

MTAセメント治療の流れ

わざと神経の近くの感染部分を残した状態で、薬を詰めて密閉します。すると、薬の効果で残ったむし歯菌を殺すため、削る際の痛みなどが少なくなるなど、患者さんの治療中の負担を減らすことも可能です。
保険診療で行う通常の歯の根の治療は、1~3カ月程度かかりますが、MTAセメント治療は治療回数が少ないです。歯の神経や血管が残せると歯に栄養を届けることができるため、神経を取る治療よりも歯がもろく弱りにくいため寿命は長くなります。

神経のある歯を残せるメリット

歯に神経が通っていると、歯に栄養を届けることができます。
神経は、温度や機械的な刺激を伝える役割を持っています。歯を長持ちさせるためにも神経はできるだけ残しておくほうがよいのです。
また、歯の根があることでかみ合う刺激などが顎の骨に伝わり、歯を支えている顎の骨がやせてしまうのを防ぐことができます。抜歯してしまうと、隣接する歯が倒れて歯並びやかみ合わせのバランスが崩れる原因にもつながるため、ご自身の歯を生きた状態で保存することは大切なのです。

むし歯の進行と治療法

むし歯はC0~C4までの5段階に分かれています。特徴を知り、早めに治療を受けましょう。

初期むし歯(C0)

見た目は白くザラザラとした光沢のない表面が特徴で、穴はありません。

自覚症状

痛みなどの自覚症状はないです。

治療法

定期的なフッ素塗布で、再石灰化を促します。
初期のむし歯は、削らなくても、再石灰化で治る可能性が高いです。
セルフケアとフッ素塗布で、歯質強化と再石灰化の促進をしましょう。

むし歯(C1)

歯の表面のエナメル質が溶かされた状態です。黄色や茶色、黒ずみがあります。

自覚症状

痛みを感じることは少なく、歯科医師でないと見つけられないこともあります。

治療法

むし歯の部分を削り、歯科用プラスチックの樹脂を詰めます。痛みを伴わないため麻酔はしません。治療は1回ですみます。

象牙質まで進んだむし歯(C2)

エナメル質の奥の象牙質まで進行した状態です。穴が開いて黒っぽいです。

自覚症状

冷たいものや甘いものが痛く、口臭もあります。

治療法

浅い場合は、削って歯科用レジンを詰めます。
深い場合は、削って、型取りを行い金属やセラミックなどの詰め物・被せ物をします。治療は麻酔をして行い、2〜3回で終えられます。
当院では、可能な限り神経を残すMTAセメント治療も選択可能です。

神経まで進んだむし歯(C3)

感染部分が神経(歯髄)まで達した状態です。

自覚症状

冷たいもの熱いものがひどくしみて、何もしていなくても痛みを感じます。頬が赤く腫れる場合もあります。

治療法

歯を保存できる状態であれば、根の内部の感染した神経を取り除き、清掃を行います。
歯の保存が難しい場合は、歯を抜かなくてはなりません。

歯根だけ残ったむし歯(C4)

歯の根だけが残っている状態です。

自覚症状

神経が死んでいる場合は、自覚症状がありません。
しかし、放置すると歯の根の先に膿が溜まり、痛みがでます。
顎の骨まで感染すると、骨髄炎を起こして発熱など全身の健康を害します。

治療法

ほとんどの場合、歯の保存は難しく歯を抜かなくてはなりません。
抜歯後は、入れ歯・インプラント・ブリッジで補います。


TOPへ